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【論評】 

 <もうけないと続かない「街づくり」>    

街づくりは事業です。“ただ”では街づくりはできない。

稼ぐ街づくり

「人」は生活のために収入を得る「仕事」が必要であり「仕事」がなければ「人」は集まらない。又「人」が集まれば「仕事」を呼び込むこともできます。「人」の活動が街の活力をうむ。その活力を継続するサイクルのためのプラットホーム(ソフト、ハード)とシステム(サービス)を実現することが稼ぐ街づくりにおいて重要なテーマになります。

少子高齢化等人口減少の地域状況の変化に応じ、社会的課題の解決と地域住民の生活の質の向上させるためにはまず、地域の「人」の平均所得の向上を図り、地域の稼ぐ力や地域価値(住みたくなる街)を上げる街づくり施策(コンセプト)を共有し、推進しなければなりません。

「人」と「仕事」により街の賑わいと活力を生み出し、民間投資(収益)を促し、結果として所得・雇用の増加等につなげていくサイクルをつくる事が「稼ぐ街づくり」のベースです。ただし、地域の実情においてそのサイクルの大きさは異なります。適切なサイクルの大きさを図るためにも、正確な地域の実情を把握することから始めなければなりません。緻密な分析と調査(マーケティング等)のもとに強み、弱みなど地域を取り巻く状況について客観的な現状分析を踏まえながら正確に課題をとらえ、解決するためのコンセプトと政策によりニーズ(マーケット)を生み、民間投資(活力)を呼びこまなければなりません。

 

持続可能な街づくり

先日、NHKのBS放送のドキュメントで 限界集落等の地方の再生にフォーカスした番組が放送されていました。再生のポイントとして共通にいえることは産業、農業、観光等様々な分野でその地域でしかできないオンリーワンを生み、そのオンリーワンを求めるマーケットへダイレクトインで送りこむ。そのマーケットは既に世界規模であることです。そしてその想いと智慧をともにした「人(人材)」がいることです。地域のアセットを最大限利用し、世界マーケットを見据えながら、地域の人たちにより、オンリーワン(ブランディング)をつくる。この考え方が少しづつ地域に浸透し、サイクルが継続されていくことになります

一般的な市街地における民間投資ける課題に労働人口(人材)の不足と労働環境の改善があります。

その課題解決のできる街が「投資における条件の街(稼げる街)」になるといえます。行政や地域はその新たな労働人口(人材)であるシニア層や女性の働く環境基盤(生活サポート、育児/教育サポート/健康サポート等)を整備し、人員を確保しなければなりません。更に、新しい働き方(シャエアワーク等)を取り入れ、働く以外の時間やコミュニティーのライフスタイルサポートが充実していることが「人材」を集める条件にもなります。

二つ目の課題として、地域のロケーション、アセットを活かした民間投資とのマッチングです。

地域(行政他)がその企業にもたらすメリット<優遇・緩和処置>を用意することも重要な要素になります。

タウンマネージメント/街創りの運営においても常に「費用」の問題と「誰」がやるのかの課題があります。現在は地域そのものではなく、多くは開発主体のデベロッパーや行政(NPO団体等)が行い、その負担(補助)がなければ実質の運営できていません。例えば、賑わいづくりで地域主体のイベントも多くあります。地元のお祭りやイベントも常に費用面の課題が多く、行政の支援、寄付で成立させていますが、年々厳しくなってきています。そのため、駅前では商業施設が賑わいづくりの大きな役割を担い、様々な盛んなイベントも集客から認知迄様々な目的で行われています。Eコマースが台頭する小売業界の中で店舗に人を呼ぶことが重要になっており、その集客と利益を得るためにイベントの負担をしています。商業施設やお祭り等の個々のイベントだけではなく、タウンマネージメントにより、地域でまちづくり運営を行い、集客や賑わい、コミュニティーの創出を行い、効果と利益と同時に負担もシェアをして、全員が当事者にならなければなりません。

タウンマネージメントも自らが稼ぐ力を身につけることが必要であり、プラットホームの運営とサービスの提供し、地域の関係者が同じコンセプト(価値)と負担を持つことが継続的に稼げる街となります。

ITネットワークの台頭によりモノ・コトの利便性が場所を問わず実現する中で、その場所(街・地域・施設)が求められる理由を考える。地域の特徴、強み、弱み、を意識する。多世代、多様性な人が求める価値に対して一つのコンセプトを持ちえることが地域の魅力になります。

「そこに行けば・・便利、自分の知らない、新しいものが発見できる、友人がいる、居心地が良い等」

を創り力を身に着けるためにも「稼げる街」を目指していかなければなりません。