【国民の資産形成の構築に向けての包括的取組み】
膨大な資本投下がされて、一定の効率的な安全・安心な国土が形成されてきましたが、これからの超高齢社会においては空間マネジメントによる都市空間の価値をさらにたかめることを目標とすべきです。
住宅が資産になっていないことが国民の豊かさを感じさせない大きな要因となっていますので、先ずは、住宅の購入を投資と考えて資産化することが重要です。このためには都市空間さらには国土空間全体を資産化して価値ある空間とすることが重要です。
今後は、インフラ整備等による安全・安心で効率的な空間づくりとともに、国民の資産形成を重要な政策課題として、住宅・都市・国土政策の目標として住宅・都市・国土の資産形成を標榜すべきです。
【多様な英知を集め不動産資産の価値最大化を目指した包括的な空間マネジメント】
日本人が豊かさを感じない大きな要因のひとつが一生をかけて購入した住宅に資産価値が無いことですが、これは国全体としての大きな損失です。豊かな生活を送るには国民の資産形成が重要ですので、住宅をベースに適正な資産形成を図ることが、今後の我が国の大きな課題とです。
資産形成には「不動産投資」そして「金融商品投資」がありますが、住宅購入は最も基本的な投資と考えるべきだと思います。
政府も貯金中心から投資への誘導を図ってきていますが、株式への投資促進のための「NESA」等はその一環です。金融資産は重要ですが、併せて、不動産への投資が重要・有効だと思われますので、不動産投資は「RESA(リーサ)」と考えてください。
不動産投資も実物投資から証券化された金融的な商品への投資まで幅広くあります。J-reit等は上場した株式として、安定した商品として確立されてきていますが、実物不動産への投資はまだまだ信用面では必ずしも高くはないと思われます。
不動産への投資を行うことは個々の資産形成に大きな役割を果たすとともに投資対象の不動産は都市や国土の価値を形成するものであるため、適正な不動産投資を図ることが重要です。このような視点から、これからの不動産投資のあり方をまとめると下記のとおりです。
◆住宅等の投資対象の不動産は単体の価値だけではなく、立地する空間価値に依存します。住宅等の単体の建物、まち全体、そして国土空間が相乗的に関与することにより、それぞれの価値が最大化されます。
◆このためには住宅、まち全体の空間・機能、そして、国土の利活用を適正にマネジメントして空間価値を最大化することが必要であり、その結果、国民一人一人の資産価値が高めることが出来ます。
◆多様な英知を集め不動産資産の価値最大化を目指した空間マネジメント総合的戦略が必要であり、これは各分野・業界の業際的な協働により実現します。
◆不動産投資は多様な要素があり複雑ですので一般投資家が不動産投資を行うためには適正な不動産投資コンサルティングの下に行うことが重要です。
適正なコンサルティングを実施するには不動産投資に係るコンサルタント等多くの関係者達が業際的な広く・深い知見を有することが必要です。
本協会では以上を背景として、特定の業界の枠に填まらない第三者的な立場で、住宅の資産化、不動産投資の適正化に向けての関連情報の発信、コンサルティングのレベルアップ、調査・研究、政策提言、多様な専門家の協働の場づくり等を行います。